百済観音(海洋堂 法隆寺公認)2025新版

2025(令和7)年4月19日(日)~6月15日(日)という期間で、奈良国立博物館において「超国宝展」が開催されましたね。
奈良国立博物館開館150年記念特別展ということでの開催だったそうです。

・・・そう、「河越御所」は、この特別展に行けなかった(行かなかった)のです。
時期的に微妙でしたし、「この時期、大和国に行けね~なっt」って状況でしたからね。
「あ~、来週で終わりか・・・」と、超国宝展のことをネットで確認したら、本物の大和国石上神宮七支刀が出展されていることを知りました。
更に売店で販売されているグッズを確認してみると・・・何とっt「海堂」様が「百済観音」を再販していたことを知ったのです。

武蔵国川越から日帰りで奈良国立博物館へ・・・とも考えましたが、そうした時間的余裕が無かったですし、往復交通費もね。
通販で百済観音フィギュアを入手しようと考え直しました。
ところが、
 「海洋堂」様公式HPで販売している様子は無く、
以前購入した
 「朝日新聞社SHOP」様でも取り扱いは無く、
・・・途方に暮れていました。
オークションや因縁のMercariに出品はされていましたが、販売価格1体12,000円のところ15,000円~20,000円超でした。
それだったら新品で2体購入するわいっ。
・・・でも、再販「百済観音」の入手方法が見つかりませんでした。
数日、探しましたよ。
そしたらね、
 「NHKグループモール」様
で通販の取り扱いがあることを知りました。
カード払いしか対応しておらず、会員登録も必要で面倒だったのですが、新品で購入できましたのでね。
購入申込したら、翌々日に到着しましたよ。


外箱のデザインが、少々変わっていました

 

 

文字や画像は同じものですが、箱の下地色が旧版(2020年発売)とは異なっていました。
再販版つまり新版はロットが違うので、何かしらの変更・相違点を見出すことができるだろうと予想し、箱を開封しました。


ここまでは旧版(2020年発売)と同じ。


包み紙を外して「百済観音」本体の登場ですよ。

「小っさいわぁ」と思いつつも、旧版(2020年発売)・新版(2025年発売)の造形は同じものでした。


光背に注目しています。

褪色・変色や彩色の剥がれ等は、塗りではなくプリントされたものです。
光背に個体差は、ほぼありません。
これは旧版(2020年発売)と同じでした。


光背の裏側は、この様な感じです。

竹の描写が彫り込まれているのも本物準拠、旧版(2020年発売)と同じです。



光背を装着した「百済観音」のお姿です。

旧版(2020年発売)の記事に掲載されている画像と比較すると、彩色にメリハリがついているかの様です。
まぁ、今回の新版(2025年発売)は背景を黒くしていますのでね。
彩色が濃い印象を受けます。



光背を装着した八頭身の「百済観音」を360度、回しています。

実際、法隆寺大宝蔵院の中央・百済観音堂では横からちょいと後ろ側を拝観することはできますが、背後に回り込むことはできませんからね。
仏像フィギュアの楽しみ方は、本物では見ることができない箇所を愛でることにありますので。



では、新版「百済観音」の各所を観察していきます。

「はい、どうぞ」ってな感じです。
背景が黒いからか、彩色の赤味が目立っています。


ご覧くださいな、宝冠の繊細な透かし彫りを。
青い宝石も丁寧に再現されています。

額の正面に化仏が刻まれているのが判りますよね。
完全透かし彫りとはいきませんが、小さいサイズにもかかわらず、この繊細は素晴らしい。
顔面の褪色具合には、個体差がある様です。

本物の「百済観音」、顔面の褪色や彩色剥落具合は複雑なのですが、海洋堂「百済観音」はサイズや価格を鑑みると、とても頑張っていることが判ります。
本物「百済観音」の画像と並べちゃうと・・・色々と感じちゃいますが、海洋堂「百済観音」を単体で見ると素晴らしい出来映えを楽しむことができます。



前頭部を覆う形状の宝冠ですが、左右に垂下しているのが「冠繒」(かんぞう)と呼ばれる部分です。
「冠繒」(かんぞう)には唐草文様が細やかに施されていますよ。

3つの視点から、海洋堂「百済観音」の頭部を観察しています。
本物「百済観音」を、この目線で観察することはできませんからね。
こうして仏像フィギュアを介し、著名な仏像の造形を学ぶこともできるのです。

余りにも宝冠の出来がよろしいので、お顔に寄ってみます。

「百済観音」が装着している宝冠や冠繒、腕のアクセサリー臂釧・腕釧の意匠は、法隆寺金堂の天涯(てんがい)の灌頂幡(かんじょうばん)の蛇舌(じゃぜつ)と呼ばれる飾り金具に見える意匠と共通しているのだそうです。
つまり法隆寺金堂の天涯灌頂幡と百済観音は、本来一組のものだったことが専門家から指摘されています。
〝謎が多い〟とされる法隆寺、そして百済観音ですが、こうした専門家の目線から判明する事柄は非常に興味深いものです。

寺院関係者が仏像フィギュアに対して否定的認識を持っていると、よく耳にしますが、
仏像フィギュアに触れることにより、仏像の姿や謂われ、そして仏の教えや寺院がこれまで継承されてきたことに想いを馳せることができるのです。
確かに複数体を買い占め転売して利益をあげようとする不届きな族(やから)が存在しますが、仏像フィギュアを愛好する人びとが全て不届き者と同じと見做さないでいただきたい。
寺院が所蔵仏像のデザイン使用を正式に許諾して、本物の仏像に極めて近似したフィギュアを製作・販売すれば、仏像を愛好する人びとは連れて帰り(購入)、自宅で身近に愛でていくことでしょう。
そして仏像フィギュアを介して、何度も寺院を参詣し、本物の仏像と再会することを楽しむのです。
仏像フィギュアの売り上げは寺院の収益となり、寺院の運営を支えることになることでしょう。
寺院関係者の皆様、仏像フィギュアに対してご寛容な姿勢をお持ちいただきたいのですが、如何でしょうか?



海洋堂「百済観音」の表情が、とても素敵でしたので、

腹部のあたりに目線を据え、見上げてみました。
そもそも「百済観音」は威圧的な容姿ではありませんが、見上げてみると威風堂々ともいうべき迫力を有しています。
俗に言えばカッコいい(笑)。
本物「百済観音」は身長が高いですし、この接近の仕方は不可能です。
仏像フィギュアだからこそ可能なアプローチですよ。



右手は、前方に突き出す「屈臂仰掌」(くっぴぎょうしょう)と呼ばれる状態です。

衆生(しゅじょう)、つまりあらゆる生き物を救済するという意思表示です。

 

単に掌(てのひら)を天に向けているのではなく、何かを手にしていたのではないかと推測されています。
本物「百済観音」の右手の掌(てのひら)には小さな孔(あな)があるため、この掌(てのひら)には何かが乗せられていたことは確実です。
宝珠という説が有力らしいのですがね。



左手では、宝瓶(水瓶)を摘まんでいます。

手の大きさと比較すれば、だいぶ小さい宝瓶(水瓶)です。

 

親指・中指2本で宝瓶(水瓶)を軽く摘まんでいるのが判ります。
この宝瓶(水瓶)の持ち方は、見る者に細身である「百済観音」の立体感を意識させる効果がある造形だそうですよ。
歴史にも様々な視点・解釈がありますのでね。
それらに触れることはえまた楽しいことですよ。


宝瓶(水瓶)を持つ左手を宇田川から観ています。

着衣が丁寧に表現されています。
海洋堂「百済観音」新版は定価12,000円ですが、旧版(2020年発売)は10,000円はしなかったと記憶しています。
価格上昇は、世知辛い世の中を反映していますね。

 

斜め後方から海洋堂「百済観音」を観察しています。

 

光背の支柱には、竹の節と竹皮が彫り込まれています。
本物準拠の造形ですよ。


2025(令和7)年の奈良国立博物館で開催された「超国宝展」に合わせて再販された海洋堂「百済観音」(新版)の姿を楽しんで参りました。
大和国法隆寺の売店で、販売しているかは判りません。
そのうち法隆寺を訪ねて確認してきますがね。

現時点では「NHKグループモール」様での取り扱いのみ確認しております。
海洋堂「百済観音」のご興味をお持ちの方は、先ず「NHKグループモール」様HPにアクセスしてみてください。
数箇月経過したら前回(旧版)の様に売り切れてしまいますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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